北近畿から山陰を辿ってきたドライブも、国道9号に合流し、鳥取から国道53号を南下してゆくと、もう日が傾き、大詰めの雰囲気となってきました。
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西日に照らされ、輝くすすき野原。これから先は日没との競争です。
今日最後の目的地となるのは、智頭町の山奥に位置する板井原集落。地図で見ると、県道40号が川に沿って集落を目指しています。というわけで北側から入って行きます。が・・
これが、2桁の県道とは思えない心許ない道路。途中民家はほとんどなく、谷底を、車1台やっとの細々とした道路が延々と続きます。山の陰で日が射さなくなってきたので、なおさらうら寂しい雰囲気となります。それでもせっかくなので、ほのかに色づいた渓流の木々をカメラに収めながら進んで行きます。
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もう光量が少ないので、ブレ・ボケが出て厳しい状況です。
一体どこまで続くのか、と思えた先に、唐突に現れた駐車場。これが板井原集落の入り口と思われますが、この周りも山の中。そこから看板に従って少し進むと、ようやくその集落が姿を現しました。
ここはまさに「秘境」。これまで辿ってきた道のりからなおさらそう感じられますが、集落内は車が入れないらしく(ただし近くを林道が通っている)、昔ながらのたたずまいを残しています。今は智頭へのトンネル道があって、人々の生活拠点も町に移り、集落を残しているのは「保全」のためという意味合いが強いようですが、それだけに昔の山村の風情を残す貴重な存在です。
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残念ながら今回は時間がなく、ざっと見渡して引き返しますが、いつかまたじっくり見て回りたい場所です。
車1台分の狭い幅のトンネルをくぐり、智頭の町へ向けて山道を下って行きます。このトンネルがなかった時代は、本当に「秘境」だったのだろうと思います。しかし、山陰に点在する漁村にせよ、こうした山村にせよ、道路の整備がかえって淘汰を招いているわけで、「ストロー効果」を肌で感じます。
智頭から佐用へ抜け、中国道で一気に家路へ。途中で岡山県も一部通過したため、今回は計1府3県にまたがるドライブとなりました。
余部鉄橋での撮影を終え、さらに西を目指します。秋の日は短く、昼を過ぎるともう、時間との闘いという雰囲気になってきます。
過去数回訪れている浜坂。現在では合併により「新温泉町」を名乗りますが、今後何十年も「新〜」を名乗るのかと思うと、どうにも違和感を覚える地名です。
そんな浜坂は素通りし、諸寄でこの1枚。
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兵庫県最西端となる居組にかけて、再び海岸風景が続きます。
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ここから、鳥取県の東浜にかけての県境の区間は、つづら折りが続く難関でしたが、今では内陸をトンネルでぶち抜く新道ができています。山陰の道を初めて走ったのは十数年前、家族で鳥取砂丘から香住を訪ねたときのことです。そのころの道路は、集落内は生活道路のような狭い道、それ以外はくねった悪路の連続だった記憶がありますが、今や難しい区間はほとんどが走りやすい道に整備されています。山陰本線の非電化区間(城崎温泉〜鳥取方面)が衰退した大きな原因が分かった気がします。これは列車の窓からはなかなか気が付かない点です。
トンネルで一気に鳥取県入りし、東浜の裏の高台へと出て行きます。ここは、海と線路の見渡せる場所。光の向きがあまりよくありませんが、せっかくなので列車を撮っておきます。

浜へ出て海を見る。これまでは入り江が多かったためか、さほど感じなかったのですが、やはり日本海の波は激しい。この穏やかな日和でも、次から次へ打ち寄せてきます。
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海岸近くを走るのはここまでで、長きにわたる今回の充実した山陰海岸巡りも、これで終わりとなります。
なお、これまで辿ってきた、京都〜兵庫〜鳥取の山陰海岸は現在、ユネスコの関わる「世界ジオパーク」ネットワークへの認定を目指しているとのこと。これは、地質学的に価値があり、研究・保護が行われていると認められた場所で、2009年に洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島が認定を受けています。特に地域が地質遺産の研究や活用に熱心であることが重視されるようで、このたび国内の候補地として選ばれました。審査が通れば、来年夏にも認定を受けることになります。
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余部付近の海岸。地域で連携して、こうした地形が「資源」として活用されるなら、望ましいことです。
→
「山陰海岸ジオパーク」サイト /
神戸新聞記事
以前にこのブログで話題にした、鳥取・大山口駅のSL(D51)。大山町が引き取り手を募集しており、その後が気になっていたのですが、結局自己負担となる輸送料がネックとなって現状での引き受け先はなく、解体が決まったようです。
しかし、隠岐島の建設会社が、その一部を引き取ることになり、車輪や車軸などの寄贈をうけることになりました。 →
日本海新聞より
現状での維持ができなかったのは残念ですが、鉄道のない島に渡って、大切に扱われることを願いたいものです。
ここからしばらくは「撮り鉄」モードです。
香住駅西の矢田川橋梁で、下りの特急「はまかぜ1号」を待ち受けます。朝に竹田で撮影した「はまかぜ2号」とは神戸あたりですれちがっている列車です。待ち時間の間に昼食を済ませておきます。家から持参の弁当。徹底的な経費節減で、行き先には何ら経済効果をもたらさない、イヤな客です(苦笑)。
そうこうするうちに、「はまかぜ」がやってきました。前面には光があたらず、ちょっと残念な出来ですが、撮影できる列車が限られているので、致し方ないところです。

これより急ぎ国道178号を辿り、余部へ。こちらも昨年大晦日以来ですが、新鉄橋の工事が更に進み、4基のクレーンがせっせと作業をしています。

ここで、「はまかぜ4号」の通過を待ちます。さきほどの「1号」が浜坂から折り返してきます。汽笛を鳴らし、今にも止まりそうなスピードで鉄橋にさしかかります。

来秋架け替え予定の余部鉄橋。列車が通る姿を見られるのは、今度こそ最後かもしれません。

足下から見る鉄橋。現鉄橋の南側に並行して、コンクリート製の新鉄橋の工事が進められています。橋脚から橋桁を伸ばし、近いうちに連結されそうです。

南側から見ると、橋桁はもうかなり姿を現し、新橋梁のかたちが明確になってきました。それにしても・・目の前で「さようなら、ありがとう」と言われていては、新鉄橋は立場がありません(笑)
さて、今回の撮影分を含めて、ここ半年撮りためた「はまかぜ」の走行シーンを動画にまとめました。YouTubeにて公開しています。
北兵庫ドライブは但馬に戻り、城崎から日本海側を辿って行きます。
県道11号は「但馬海岸道路」とよばれ、曲がりくねりながら絶壁を伝うように上り下りしてゆきます。途中は海を望む絶景の連続。時折設けられた駐車スペースに立ち寄りながら撮影。

空はすっかり晴れ渡り、青い海の広がりが心地よい。ただしちょっと霞みがかっているので、水平線ははっきりしない。

円山川河口付近には「城崎マリンワールド」などがあり、いささか観光地然としているのもの、少し離れるともう、ナマの自然です。

時折、入り江の漁村のような所に下ります。道路ができるまでは、船でしか出入りのできない「陸の孤島」だったことでしょう。それだけに、ここから眺める海も素晴らしい。

とにかく「絵になる」風景ばかりの山陰海岸。私のようななんちゃってカメラマンでも、名人になったような気分になれます。(本当の玄人なら、これを更に名画に仕立てるわけですが。)
一旦竹野の町(小さな町でも、山陰沿いではかなりの規模に見えます)に出て、再び海沿いへ。切浜海岸からは、「淀の洞門」が望めます。

山陰本線の列車からも一瞬見ることのできる洞穴で、波の浸食によってできたらしい。鬼退治の伝説があるのだとか。

西側に望めるのは「はさかり岩」。丸い岩が櫛の歯のような岩場に挟まっています。
この先も海岸への出入りを繰り返しますが、時間が押してきたので、これより香住へは先を急ぎます。
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