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トラベラーズ ノート まくら木日記

日記・雑記・駅々めぐり。

#051 八代駅

JR鹿児島本線/肥薩線/肥薩おれんじ鉄道

  熊本県八代(やつしろ)市の中心駅。駅の脇には工場が立ち、臨海工業都市の雰囲気もあります。このあたりが熊本から続いてきた平野部の南端となり、この先球磨川に沿う肥薩線も、元鹿児島本線である肥薩おれんじ鉄道線も、一気に険しい道のりとなります。

  かつては特急「つばめ」「有明」のすべてが停車する主要駅でしたが、2004年に九州新幹線が開通した際、博多寄りに「新八代」駅が設けられ、特急「リレーつばめ」は新幹線との接続を図るべく、新八代折り返しに。しかも、新八代では新幹線との同一ホーム接続を行っているため、特急と普通列車との乗り継ぎには一旦改札を出なければならず、1区間とはいえ利便性は大きく損なわれてしまいました。

  (むしろ、博多方面~「リレーつばめor有明」~熊本~「普通」~八代 という乗り継ぎが一般化しているのかもしれません。ダイヤ的には、そのような接続が図られています。)いずれにせよ、博多と八代を乗り換えなしで結ぶ列車がなくなってしまったことは、以前の八代駅の地位を思えば大きな「凋落」だといえます。

  現在、八代に停車する特急は、肥薩線直通の「九州横断特急」「くまがわ」だけ。長いホームを一気に持て余すことになってしまいました。九州新幹線開通に伴い、かつて特急停車駅だった駅の中では、そのまま新幹線駅となった出水・川内と、新幹線ルートから外れた八代・水俣・阿久根・伊集院が明暗を分けた格好となっています。

かつて「つばめ」が発着したホームに、短編成の普通のみ・・(06.7.29)
八代2


  さらに、八代~川内(せんだい)間は第三セクター「肥薩おれんじ鉄道」に転換され、「鹿児島本線」はここ八代から先で分断される格好となりました。当初鹿児島本線として開業した鹿児島線~肥薩線ルートが、皮肉にもJR在来線として唯一、熊本~鹿児島を結ぶ路線となりました。ちなみに、駅本屋南側の行き止まりホームである0番線は、以前は肥薩線列車用でしたが、現在ではおれんじ鉄道のホームとなっています。

  今も駅はそれなりに活況を呈しており、地元の中心駅としては依然機能していることがうかがえます。ただし、九州新幹線が全通し、新八代が「玄関口」として整備されてゆけば、今後の八代駅の立場は一層厳しくなりそうです。

八代駅舎(06.7.29)
八代1

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#050 瀬戸石駅

JR肥薩線

  肥薩線球磨川沿いに位置する小駅。無人駅で、特急は停車しません。

  駅舎はなく、駅前はアスファルト敷きの広場となっていて、ホームにあるような駅名標形の看板に、「瀬戸石駅」と書かれているものが立っていますが、駅周辺にはほとんど何もありません。かつては駅舎があったものの、水害で2度も流失してしまったとのこと。球磨川流域の谷を進む肥薩線は、災害とも隣り合わせなのです。

  交換可能駅で、例によって長い島式ホームの端は草が生えて荒れています。ただし、ホーム中央には割と大きめの待合室があります。この待合室があるために、あえて駅舎を設ける必要はないとみなされているのでしょう。

瀬戸石駅で、交換待ちをする「九千坊号」。右がホーム待合室(06.7.29)
瀬戸石

#049 一勝地駅

JR肥薩線

  肥薩線は八代~人吉間で球磨川の渓谷を進んでゆきます。その途中に位置する一勝地には、特急「九州横断特急」「くまがわ」が停車。現在では2線ですが、もとは3線あった跡があり、主立った駅であったことがうかがえます。

  駅舎も、肥薩線の他の駅と同様、もと「鹿児島本線」の貫禄を今に伝えるもので、白い壁に「一勝地駅」の黒い文字がくっきり。その駅名から、「縁起担ぎ」の駅としても有名だそうです。

古風な駅舎(06.7.29)
一勝地1


  駅を出ると、すぐ正面に球磨川が流れています。谷いっぱいに勢いよく流れており、「急流下り」の遊覧船も設定されています。

駅前近くの球磨川(06.7.29)
一勝地2

#048 人吉駅

JR肥薩線/くま川鉄道

  肥薩線を八代側から球磨川に沿ってさかのぼり、特急で約1時間。人吉は長らく相良(さがら)氏の城下町、熊本~鹿児島間の山ルートの要衝として栄えたといいます。駅前には、その相良氏の居城であった人吉城のミニチュアが構えています。なお、人吉城跡は、人吉駅から球磨川を隔てた対岸にあります。

駅前の様子(06.7.29)
人吉1


  八代方面へは、特急「九州横断特急」「くまがわ」が発着。2004年3月に急行「くまがわ」から格上げされた際、一部が豊肥本線の「あそ」と統合されて「九州横断特急」に。別府~大分~熊本~八代~人吉と、文字通り九州を横断する特急が誕生しました。

  「矢岳越え」の吉松方面へは、「いさぶろう/しんぺい」が2往復運転。これらは「九州横断特急」(一部「くまがわ」)と接続が図られ、観光利用の促進が図られています。

到着した「九州横断特急」は、そのまますぐに折り返す(06.7.29)
人吉2


  旧湯前線から第三セクター化されたくま川鉄道も、この人吉から発着。人吉に車両基地があり、運用の拠点となっています。

#047 大畑駅

JR肥薩線

  人吉と矢岳の間に位置する大畑(おこば)駅。急勾配区間の中間に位置し、ループ線の途中にスイッチバックを設けて入るという、全国でもここだけの構造の駅です。人吉側から来ると、まずそのまま大畑駅に進入。出発した列車は方向を変えて引き上げ線に入り、そこから再び折り返して、反時計回りにループ線を登ってゆきます。

大畑3


  集落からは離れていますが、地図を見れば、ほど近くを九州自動車道が通っています。

  駅舎は小さいものですが、待合室の壁には、来訪者が貼り付けた名刺などがびっしり。だれが始めたか分かりませんが、達しがたい「秘境駅」だけに、足跡を残したいという心理の現れでしょう。もっとも、今では「いさぶろう/しんぺい」がしっかりと停車時間を取ってくれるので、訪れやすくなったぶん、ありがたみは薄れたといえるかもしれません。

駅舎は旧来のもの。簡易ポストがアクセントを添える(06.7.29)
大畑1


  ホームは肥薩線の他の駅と同様、「鹿児島本線」時代の名残で長い。給水塔が残っており、SLが行き交っていた時代を偲ばせます。

「いさぶろう」号と給水塔(06.7.29)
大畑2

#046 矢岳駅

JR肥薩線

  真幸側から上り詰めると、全長2km余りの矢岳第一トンネルをくぐって、「矢岳越え」の頂上にあたる矢岳駅に着きます。ホーム近くに「標高536.9m」の標柱が立ちます。

  真幸や大畑(おこば)と同じく、1日5往復しか列車の着かない無人駅ですが、「いさぶろう/しんぺい」がしばらく停車するため、その間はひとときのにぎわいを見せます。駅舎は、昔の木造校舎のような古風なもので、上り詰めたSLが小休止を挟んでいたであろう時代の面影を強く残しています。

駅舎の中は意外と広い(06.7.29)
矢岳1


  駅近くには、屋根付きの建物の中にSLが保存されています。現在、D51機関車が1両収まっており、その横は空席になっています。かつてそこにいた58654号機関車は、豊肥線の「あそBOY」を牽引するために現役復帰しましたが、現在では運転を休止し、再々登板に向けて整備中だとのこと。

ホームにて小休止する「いさぶろう」(06.7.29)
矢岳2

#045 真幸駅

JR肥薩線

  肥薩線人吉~吉松間の、いわゆる「矢岳越え」の区間は、明治時代の技術を駆使した山越え区間でした。かつて鹿児島本線として機能したこの路線も、今や閑散ローカル線になりましたが、現在ではそのローカルぶりを逆手にとり、観光列車「いさぶろう(下り)/しんぺい(上り)」が走るビューポイントとなっています。

  吉松側から勾配を駆け上がり、一つめの駅が真幸(まさき)。「真の幸せ」という語感のよい駅名です。列車は1日5往復で、駅も無人ですが、「いさぶろう/しんぺい」はこの駅でしばらく停車し、それに合わせて地元の人たちがものを売りに来るため、ひとときのにぎわいを見せます。

山裾に立つ真幸駅舎(06.7.31)
真幸1


  駅へはスイッチバックで入線する仕組みで、そのホームの長さがかつての幹線の名残をとどめますが、今や、列車の停まるのはそのうちの2両分。それ以外の部分は半ば草に覆われています。

スイッチバックでホームに入ってくる「いさぶろう」(06.7.31)
060731-(18).jpg

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